※2022年8月時点の情報となります。ご了承ください。
ヨコハマの街・再開発ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、横浜市の都市計画道路「鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)(さちが丘地区)」の概要と工事状況を取り上げたいと思います。
二俣川駅南口エリアの再開発との兼ね合いで一時は工事がストップしていたのですが、ここ最近は急ピッチで工事が進んでいるようです。
2022年7月下旬に撮影した写真とともに現地レポートしているので、ぜひ最後までご覧ください!
↓【第2弾】2023年3月末に部分開通へ!二俣川駅南口で工事中の鴨居上飯田線を現地レポート(2023年1月26日更新)
鴨居上飯田線とは?
鴨居上飯田線とは、都筑区池辺町を起点とし、泉区上飯田町を終点とする延長約13,120mの都市計画道路です。
横浜市が重点的に整備を進めている3環状10放射状型の幹線道路を補完する道路として位置づけられています。
起点はららぽーと横浜(鴨居駅)の近く、終点は横浜市と大和市の市境となっている境川付近ですね。
起点の都筑区池辺町から南方向に進み、西谷駅近くの国道16号線にぶつかった後は南西方向へ。
その後、二俣川駅の南側を通過し、瀬谷区の阿久和交差点、泉区の日向山団地付近を通って終点の泉区上飯田町に行き着くルートです。
既に整備が済んでいるルートもあれば未整備のルートもあり、全線開通の目途が立っていないのが現状です。
本宿・二俣川地区/さちが丘地区の概要
その中でも、今回取り上げる本宿・二俣川地区とさちが丘地区は現在工事が進められているルートで、開通の目途も立ってきています(GoogleMapsの赤枠部分)。
鴨居上飯田線の本宿・二俣川地区とさちが丘地区の概要は次の通りです。
本宿・二俣川地区の延長は約1,270m、さちが丘地区の延長は約360mで、合計1,630mの区間となっています。
この地図は南北が逆転しており、上側が南、下側が北です。
整備の目的・効果として、まず保土ヶ谷バイパス南本宿ICへの連絡強化があります。
本宿・二俣川地区とさちが丘地区が開通することで、相鉄本線の南側エリア(二俣川2丁目、万騎が原、柏町、緑園1~7丁目、善部町、南希望が丘、阿久和など)から保土ヶ谷バイパスへのアクセス性が向上します。
現状、南本宿ICへアクセスできる幹線道路が整備されていないため、相鉄本線の南側エリアに居住する方は、さちが丘陸橋を使って相鉄本線の北側に移動し、保土ケ谷バイパス本村ICを利用するケースが中心となっています。
この”さちが丘陸橋”に需要が集中することで、頻繁に渋滞が起きる状況が続いています。
本宿・二俣川地区とさちが丘地区の開通により需要が分散することで、さちが丘陸橋や二俣川駅北口周辺の渋滞緩和が期待できます。
また、整備の目的・効果として二俣川駅南口へのアクセス性確保も挙げられます。
二俣川駅南口では再開発事業が行われており、グレーシアタワー二俣川やジョイナステラス二俣川などが整備されています。
この再開発事業に合わせて鴨居上飯田線の整備を行うことで、二俣川駅南口へのアクセス性を確保する目的があります。
本宿・二俣川地区とさちが丘地区の事業は昭和63年度から進められており、令和3年度末時点の事業進捗率は90%、用地取得率は99%となっています。
2022年時点で契約中の工事が計5件あり、事業完了に向けて現在進行形で工事が進められていることが見て取れます。
鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)(さちが丘地区)の開通時期は、タウンニュース旭区版によると2023年3月の予定となっています。
横浜市、建物撤去で行政代執行へ 二俣川そば「鴨居上飯田線」(2022年2月24日)
工事の進捗状況を現地レポート
それでは、ここからは鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)(さちが丘地区)の現地レポートをお送りします。
一体どこまで工事が進んでいるのか、写真とともに進捗状況をご覧ください!
本宿・二俣川地区は①~⑬の計13地点、さちが丘地区は⑭~⑯の計3地点を撮影しています。
なお、撮影日はいずれも2022年7月23日です。
本宿・二俣川地区
①
本宿・二俣川地区の起点から撮影した写真です。
既に道路が舗装されている様子が見て取れますね。
なお、手前を横切る道路は保土ヶ谷二俣川線で、写真右方向に行くと厚木街道にぶつかります。
②
保土ヶ谷バイパスの手前から本宿・二俣川地区の起点方向に向かって撮影しました。
この辺りは既に道路の舗装まで完了しており、いつでも開通できる状態となっています。
一部供用開始と言うのでしょうか、一般車が通行できるようになっていました。
2016年あたりには工事が完了していたとのことで、約6年近くこの状況が続いています。
写真奥にうっすら見える高い建物は、鶴ヶ峰駅のクリオレジダンスタワー横濱鶴ケ峰ですね。
③
先ほどの撮影場所から逆方向、二俣川駅方面に撮影した写真です。
こちらも既に舗装が完了していますね。
ただ、ここから先はガードレールで封鎖されており、通行止めとなっていました。
写真中央に見える高架は保土ヶ谷バイパスで、写真左側方面に南本宿ICが、写真右側方面に本村ICがあります。
④
更に二俣川駅に近づいた場所から保土ヶ谷バイパス方面に撮影した写真です。
2021年に訪問した際は手つかずの状態となっていましたが、2022年7月23日時点では道路工事が進められていました。
写真中央に薄っすら見えるのが保土ヶ谷バイパスの高架で、鴨居上飯田線は高架をくぐって先ほど舗装されていた道路に繋がるとみられます。
ちなみに、写真右側に映っているマンションは、総戸数74戸のナイスエスアリーナ横浜二俣川です。
2018年8月竣工ということで、鴨居上飯田線の存在がわかったうえで開発が行われたプロジェクトですね。
現在は閑静な住宅街に佇む落ち着いた住環境のマンションとなっていますが、2023年3月に鴨居上飯田線が開通すれば、車の往来が激しくなることが予想されます。
マンションの資産性にもプラス・マイナス両方の影響があるでしょうか。
⑤
先ほどの撮影場所から二俣川駅方面に撮影した写真です。
写真中央にはグレーシアタワー二俣川が見えますね。
また、写真左手には工事の看板が映っています。
”新しい道路を作っています”との記載があり、工期は令和4年12月23日までとなっています。
⑥
二俣川駅に近づいてきました。徒歩3~4分の場所です。
まだまだ道路ができる様子は見受けられませんでしたが、ショベルカーなどを使って工事が進められていました。
撮影場所は、Google Maps上に赤丸で示したあたりです。
⑦
さらに二俣川駅に近づき、保土ヶ谷バイパス方面に撮影した写真です。
この整備イメージ図を見ると、撮影場所がわかりやすくなるでしょうか。
写真左手に映っているマンションはセントラルパレス二俣川で、整備イメージ図では白い箱で表現されていますね。
この一帯は鴨居上飯田線と周辺道路を接続するために、複雑な構造となっています。
⑧
二俣川駅南口の至近にやってきました。
写真中央のタワーマンションはグレーシアタワー二俣川、その手前に映る中層建築物がジョイナステラス二俣川、写真右手に映るのはオフィスビル「コプレ二俣川」ですね。
ご覧のように、鴨居上飯田線はトンネルで二俣川駅南口の下を通過する仕組みとなっています。
整備イメージ図で位置関係を見ると、このような形になります。
トンネルの上部にはバスロータリーや車の乗降場などが整備されていますね。
トンネルの近くまでやってきました。
トンネル自体は既にできていて、あとは道路の舗装工事ぐらいでしょうか。
歩道も整備予定であることが見て取れますね。
⑨
二俣川駅南口の広場からさちが丘方面に撮影した写真です。
つまり、トンネルの上部になりますね。
整備イメージ図の赤丸部分あたりから撮影しています。
こう見ると、さちが丘方面でも道路工事が進んでいることがわかりますね。
この後、より近くで撮影した写真とともに工事の進捗を見ていきたいと思います。
⑩
トンネル部分を逆方向から撮影した写真です。
写真左手に映っているのがグレーシアタワー二俣川となります。
⑪
本宿・二俣川地区の終点近くまでやってきました。
二俣川駅方面に撮影した写真で、写真左手に映っているのがグレーシアタワー二俣川です。
こう見ると、終点近くでも道路工事が進んでおり、道路の舗装が完了していることがわかります。
ただ、写真右側はまだ工事途中となっており、ちょうど半分が終わった段階ということでしょうか。
周辺には”新しい道路をつくる工事をおこなっています”との看板がありました。
この看板によると、工期は令和4年12月30日までのようです。
⑫
先ほどの撮影場所から逆方向、さちが丘方面に撮影した写真です。
こちらも道路の舗装まで完了していますが、写真左側はまだ工事途中となっています。
こう見ると、歩道もしっかりとした幅があり、歩行者もストレスなく利用できそうですね。
⑬
本宿・二俣川地区の終点から二俣川駅方面に撮影した写真です。
こちらはまだ工事途中で、舗装されている箇所とされていない箇所が混在していました。
とはいえ、道路の形にはなってきているので、工事が進んでいることが見て取れますね。
この近くには”下水道管の整備を行っています”との看板がありました。
この工事、令和5年6月30日まで行われるようです。
さちが丘地区
ここからは、さちが丘地区の現地レポートをお送りします。
⑭
さちが丘地区の起点から西方面に撮影した写真です。
用地買収が済んでおり、ある程度工事も進んでいることが見て取れますね。
ただ、先ほどまでの進捗状況と比べると、まだ時間がかかりそうな雰囲気です。
⑮
さちが丘地区のちょうど中間地点から二俣川駅方面に撮影した写真です。
こちらはまだ工事が進んでいないようです。
写真中央にはグレーシアタワー二俣川が見えており、ここから二俣川駅までほぼ一直線に道路が整備される予定です。
⑯
先ほどの撮影場所から逆方向、西方面に撮影した写真です。
こちらもまだ手付かずの状態でした。
この先、写真右側に映る既存道路と接続する計画となっています。
この近くには鴨居上飯田線に関する看板が掲示されていました。
この土地が道路用地であることを示す内容が書かれています。
動画で鴨居上飯田線を見てみよう
鴨居上飯田線の工事状況をYoutubeで紹介しているチャンネル「せきうバイクch/ヨコハマ計画道路」があります。
工事の概要や進捗状況をわかりやすく掴むことができるので、よろしければご覧ください!
↓計画道路 鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区)を巡る(2020/08/24)
↓鴨居上飯田線(本宿・二俣川地区) 進捗状況 (2021/11/07)
おわりに:あと半年で開通なるか?
鴨居上飯田線の中でも本宿・二俣川地区とさちが丘地区の工事状況を見てきました。
数年前から工事が完了している場所もあれば、まだ手付かずの場所もあり、進捗状況にばらつきがありましたね。
2023年3月に開通予定となっていますが、あと半年で開通となるでしょうか。
鴨居上飯田線が開通すれば、車交通の利便性が向上することはもちろんですが、歩行者にとってもメリットが大きいですよね。
特に二俣川駅までほぼ直線で結ばれる道路が開通すると言うことは、駅距離の短縮が期待できるのではないでしょうか。
例えば、これまで曲がりくねった生活道路を使って徒歩15分だった場所が、鴨居上飯田線の開通によって徒歩12分となるなど、歩行者利便性の向上も期待できそうです。
ひょっとすると駅距離の短縮等により、地価の向上にも寄与するでしょうか?
鴨居上飯田線についてお気づきの点や新たな情報、感想などありましたら是非コメント欄にお寄せください。
最後までご覧いただきありがとうございました!
↓【第2弾】2023年3月末に部分開通へ!二俣川駅南口で工事中の鴨居上飯田線を現地レポート(2023年1月26日更新)
↓羽沢横浜国大駅周辺がますます便利に!羽沢と鴨居を結ぶ羽沢池辺線とは?(2021年9月20日更新)
↓羽沢横浜国大と鴨居を結ぶ羽沢池辺線の工事状況を現地レポート(2021年10月4日更新)
コメント
コメント一覧 (4件)
記事更新お疲れ様です。
今回も写真の分量、情報量がすごいですね💦笑
二俣川方面はノータッチだったので勉強になりました!こちらは工事が進んでいるようで羨ましいですね…羽沢池辺線はいつになることやら……
全然関係無いんですけど最近Google mapのストリートビューで2009年当時の羽沢横浜国大駅周辺が見れる事を知り、見てみたら中々に感慨深かったです。まさかここに新駅が出来るとは…!って感じでした。
後、現地の報告ですがアーウィン羽沢横の相鉄東急直通線の地下工事が9/6までだったのが12/6まで延期されてました。
なかなか終わらない……
かとうさん、コメントありがとうございます。
軽い気持ちで書き始めて、いつの間にかとんでもない量になってしまう現象をそろそろ辞めたいです…笑
鴨居上飯田線は順調に進んでいて、見に行くたびに変化があるのが気持ちいいです!
とは言え、二俣川駅の再開発事業に左右されて進捗が遅れていたようなので、羽沢池辺線も同様のケースかもしれないですね・・・
ストリートビューの機能、知らなかったです!!
めちゃくちゃ面白いです!いつまでも見続けてしまいます。笑
寺田倉庫があった頃の羽沢を知らなかったので、立派な倉庫が何軒もあって驚きました。
トンネル工事について教えていただきありがとうございます!
また延期になってしまったのですね・・・
しかも、3か月も延びるなんて残念です。。
詳しい記事ありがとうございます!
よく自転車で南口からセントラルパレス二俣川と駅ビル駐車場棟の間の道路を通って北口に行きますが、
整備イメージ図を見る限り、自転車が通れなくなりそうですね。。
佐々木さん、コメントありがとうございます。
セントラルパレス横の道路は、南口と北口を車や自転車で行き来できる貴重な道路ですよね!
たしかに整備イメージ図を見ると道路が描かれていませんが、この道路が封鎖されるとかなり利便性が損なわれてしまうので、整備イメージ図で記載するのを省略しただけだと思いたいです…。