※2022年6月時点の情報となります。ご了承ください。
ヨコハマの街・再開発ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、羽沢横浜国大駅徒歩10分圏内で土地や建売住宅の分譲が活発化してきたので、その様子を現地状況とともに紹介したいと思います!
特に、羽沢横浜国大駅の南側に位置する常盤台・羽沢南1丁目エリアでいくつもの分譲地が造成されているので、エリアを限定した形でレポートしていきます。
相鉄東急直通線の開業まであと8ヶ月となった現在、土地や建売住宅がどのような条件(金額、広さなど)で売り出されているのか気になりますね。
羽沢横浜国大駅周辺の開発状況に興味のある方、ハザコクへの引っ越しを検討されている方に見ていただきたい記事となっています。
常盤台・羽沢南1丁目エリアとは?
今回取り上げる常盤台・羽沢南1丁目エリアは、羽沢横浜国大駅の南方向に位置しています。
羽沢横浜国大駅からはJR貨物線をまたがる歩道橋を渡った先です。
丘のような地形になっていて、ややアップダウンが激しいエリアでもあります。
ちなみに羽沢横浜国大駅の標高は35m、常盤台・羽沢南1丁目エリアの中でも高い場所は標高が56mありました。
常盤台・羽沢南1丁目エリアという形で一緒くたにしていますが、実はそれぞれ所属している区が異なります。
常盤台は保土ケ谷区、羽沢南1丁目は神奈川区です。
尾根を走る道路が区境となっていて、尾根の北側が羽沢南1丁目、南側が常盤台となっています。
羽沢南1丁目は神奈川区の西側、常盤台は保土ケ谷区の北側にそれぞれ位置する形ですね。
1.駅徒歩7分、4区画(羽沢南1丁目)
まず1つ目に紹介するのは、羽沢南1丁目アドレスで羽沢横浜国大駅徒歩7分の建築条件付き土地です。
羽沢南1丁目は、だいたいこの辺りのエリアですね。
北東角地の約283㎡の敷地を4区画に分譲して販売しています。
土地の価格は3,310万~4,310万円で、4区画の中で1,000万円の開きがあります。
A区画が72.87㎡で4,310万円、B区画が旗竿地の72.87㎡で3,310万円、C区画が旗竿地の73.65㎡で3,510万円、D区画が63.5㎡で3,880万円となっています。
A区画は参考プランが2階建てとなっており、それ以外の3区画は3階建てです。
この物件情報を初めて閲覧したとき、ハザコク周辺の相場が一段階上がったことを実感しました。
駅徒歩7分とは言え、約73㎡の土地(しかも建築条件付き)が4,310万円というのはこれまでの市況にはなかった価格帯です。
建物参考プラン(延床面積85㎡)込みの金額は5,480万円で、これまでハザコク周辺で一つのラインだった5,000万円以内というのを約500万円も超えてきています。
6月中旬に販売が始まったばかりですので、今後どのように売れていくのか動向に注目したいと思います。
2.駅徒歩9分、3区画その1(常盤台)
2つ目は、常盤台アドレスで羽沢横浜国大駅徒歩9分の建築条件付き土地です。
保土ケ谷区常盤台は、だいたいこの辺りのエリアですね。
現地の現況写真です。
長い間更地になっており、現在は草木が生い茂っている状況です。
前面道路とは高低差が2m程度あります。
約236㎡の敷地を3区画に分譲して販売しています。
土地の価格は3,080万~3,520万円で、先ほど紹介した羽沢南1丁目の分譲地より価格が抑えめとなっています。
A区画は旗竿地の91.7㎡で3,340万円、B区画は71.6㎡で3,520万円、C区画は72.5㎡で3,080万円です。
A区画とB区画は2階建てのプラン、C区画は3階建てのプランとなっているため、土地の価格に最大440万円の差が開いているのだと思います。
建物参考プラン(延床面積90㎡前半)込みの価格は総額4,380万円~4,780万円となっており、いずれも5,000万円を下回る価格設定です。
この分譲地から徒歩1分の場所に相鉄バスの浜11(横浜駅~上星川駅)のバス停「西釜台」があります。
このバスに乗れば、横浜駅まで20分程度でアクセスできます。
羽沢横浜国大駅からは(やや急勾配の坂はあるものの)徒歩9分ですし、交通利便性に優れた立地ではないかと思います。
3.駅徒歩9分、3区画その2(常盤台)
3つ目に紹介する分譲地は、2つ目に紹介した分譲地と条件(駅距離、区画数、アドレス)が全く同じです。
先ほどと同様、保土ケ谷区常盤台ですね。
現地の現況写真です。宅地造成が完了していました。
敷地内に高低差があるため、奥の土地へと向かう階段が造成されています。
約239㎡の敷地を3区画に分譲して販売しています。
こちらの分譲地、A区画は建売住宅、B区画とC区画は建築条件付き土地として販売しています。
A区画は土地70.98㎡で延床面積100.59㎡の2階建てで4,980万円です。
5,000万円のラインを下回る形で価格設定が行われていますね。
B区画は土地83.65㎡、C区画は土地84.28㎡で、どちらも販売価格は2,880万円です。
建物参考プラン込み(3階建て、90㎡台前半)の総額は4,780万円となっています。
デザイナーズ住宅を謳っているようで、建物価格は1,700万円とされており、建売住宅の中では高めの設定です。
この分譲地は浜11のバス停「西釜台」まで徒歩2分、羽沢横浜国大駅からは登り下り両方ありの徒歩9分です。
目の前が大池道路で、自家用車の他、トラックやバスも通る道路となっています。
ちなみに、この分譲地の目の前には崎陽軒の配送拠点のようなものがあり、崎陽軒のラッピングがされた車両が何台も停まっています。
4.駅徒歩12分、7区画(常盤台)
4つ目に紹介するのは、まだSUUMOなどで物件情報などが公開されていない分譲地です。
聖ケ丘教育福祉専門学校の西側、浜11のバス停「ひじりが丘」の至近になります。
現地の現況写真です。
宅地造成の工事が行われており、7区画がどのように配置されるのかまだ見当がつかないような様子でした。
「建築計画のお知らせ」を見てみると、分譲地の総面積は982.70㎡となっており、これまで見てきた分譲地の3~4倍ほどの規模感です。
用途は「一戸建て住宅」、住戸数は7戸となっています。
敷地面積は100.15㎡~143.37㎡となっているため、少しゆとりのある2階建て住宅が供給される見込みです。
7区画がどのように分譲されるのかと言うと、前面道路となる大池道路から開発道路を造成し、そこに接道する形で宅地造成する計画のようです。
目を凝らしてみてみると、敷地面積の上に標高が記載されています。
一番右側の分譲地(No.1)が高さ44.6m、一番左側の分譲地(No.5)が高さ50.0mとなっています。
また、この分譲地と接道している大池道路の標高は38mです。
要するに、この分譲地は敷地内で高低差があるため、これから擁壁などの造成を行う必要があるとみられます。
工事着手予定年月日が「令和4年6月20日」となっているのに対し、工事完了予定年月日は「令和5年9月30日」です。
宅地造成に1年3か月も要するとみられ、かなり大規模な擁壁工事が行われると思います。
この工事が完了するころには相鉄東急直通線の開業から半年が経っており、更にそこから建物の建築工事が始まると考えると、2年スパンの計画になるとみられます。
最短でも2024年3月頃が入居時期といったところでしょうか。
この分譲地から徒歩1分以内に浜11のバス停「ひじりが丘」があり、また、羽沢横浜国大駅までは徒歩12分の距離感です。
GoogleMapsではJR貨物線の歩道橋を使うルートが表示されませんが、実際に歩道橋を使えば10分程度でアクセスできる位置関係ではないかと思います。
駅からは登りと下りの両方があり、ややアップダウンが激しい立地です。
5.駅徒歩12分、3区画(常盤台)
最後5つ目に紹介するのは、現在販売中の建売住宅3棟です。
横浜国立大学の北門と西門の中間あたりに位置する住宅街です。
周辺には公園やクリーニング屋、浜11のバス停「釜台住宅第1」などがあります。
約208㎡の敷地を3区画に分譲し、3階建ての建売住宅を3棟建てています。
建売住宅の販売価格は、4,480万円~4,750万円です。
こちらの物件も、5,000万円を下回る形で価格を設定したのではないかと思います。
もし2区画分譲で2階建てを建築していたら、6,000万円台になりそうな金額設定ですよね(建物価格を1棟当たり1,300万円として、13,910万円-3,900万円=土地価格が約1億円の計算。それを2区画にしたら1区画あたり5,000万円)。
2022年6月に竣工していますが、現在3棟とも完成販売中となっています。
これまで羽沢横浜国大駅周辺の建売住宅は完成前にある程度売れてしまう印象がありましたが、3棟ともしっかり販売中なのは珍しいですね。
3階建てで駅徒歩12分、4,000万円台後半というのはなかなかハードルが高いでしょうか。
たしかに、(2)で紹介した物件は駅徒歩9分で4,380万円から購入できますもんね。
ただ、前面道路との高低差がなく、また大池道路から一本入った閑静な住宅街ということで、住みやすさはしっかり確保されていそうです。
おまけ①:駐車場用地が宅地化か?
保土ケ谷区常盤台アドレスで新たな開発が始まることを予兆させる現場がありました!
手前にはカラーコーンが、そして奥には重機が1台見えています。
大池道路沿いで、これまで見てきた分譲地のすぐ近くですね。
羽沢横浜国大駅からは登り下りが両方ありますが、徒歩10分程度で着くと思われます。
GoogleMapsを見ると、同じ車種の営業車が何台も停まっているので、もともとは法人向けの駐車場として利用されていたようです。
ざっくり敷地面積を計測したところ、約630㎡でした。
なかなかの規模感ではないでしょうか?
用途地域を見てみると、第1種中高層住宅専用地域となっていました。
第1種中高層住居専用地域は中高層住宅のための地域で、病院・大学・500㎡までの一定のお店などを建築することができます。
コンビニやミニスーパーなども500㎡以下であれば建築可能です。
戸建住宅とすると、建ぺい率60%・容積率150%なので、3階建ても建築可能となります。
東・南・西の3面接道なので、最大で9区画ほど分譲できそうですね。
これからの開発動向に注目したいと思います。
続報がありましたら、是非コメント欄もしくはTwitterに情報をお寄せいただけると嬉しいです!
おまけ②:好立地に駐車場が造成中
羽沢横浜国大駅徒歩10分圏内に大規模な駐車場の造成工事が行われていました。
こちらは、定点観測記事の2022年2月版で紹介した開発地になります!
↓羽沢横浜国大駅周辺の開発状況|駅徒歩5分に老人ホーム開業【2022年2月】
敷地面積が1,888㎡とかなり広大ですが、全て駐車場用地になるようです。
2022年12月31日に造成工事が完了する計画なので、あと半年ほどですね。
この開発地の場所は↑の赤丸部分です。
大きな住宅が1軒あったほかは、特段土地利用されていなかったようです。
かなり抜け感の良い見晴らしの良い土地ですし、羽沢横浜国大駅徒歩10分圏内ということで、宅地開発だったらな~という思いもありますね。
おわりに:土地が動いてきたものの相場は不透明
いよいよ本格的に土地が動いてきましたね~!
これまでポツポツと分譲地が造成されることはあっても、一つのエリアでここまで供給時期が重なることはなかったように思います。
この背景としては、相鉄東急直通線の開業時期が決まったことや、リビオタワー羽沢横浜国大の販売が動き始めたことなどがありそうです。
個人的には、もう少し後(2023年3月:相鉄東急直通線の開業後、2024年:HAZAWA VALLEYの街びらき後など)に土地が動き出すのかなと思っていたので少し意外な展開でした。
リビオタワー羽沢横浜国大の検討者が戸建住宅に流れてくることを見越して、この時期での分譲開始なのでしょうか。
土地と建売住宅の両方に言えることですが、相場が定まっておらず不安定感がありますよね。
5,000万円を余裕で越えてくる物件があったり、駅距離が遠い物件より近い物件の方が安かったりと、様々な事象が出てきています。
今後、これら分譲地の売れ行きを見ながら一定程度の相場が形成されてくるものとみられます。
羽沢南3丁目や羽沢町などのエリアでは、駅徒歩10分程度の2階建てで5,000万円を超えてくる物件が複数出ています。
羽沢横浜国大駅周辺で5,000万円台が当たり前となるもの時間の問題ではないでしょうか。
今回利用した現地の写真は、ハザコク在住の方に提供して頂きました。
ご協力いただきありがとうございました!
この記事の感想や追加情報などありましたら是非お気軽にコメント欄にお寄せください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
↓【物件一覧】羽沢横浜国大駅周辺の建売住宅の相場は?【2021年8月】
↓羽沢横浜国大駅近辺の3か所で大規模分譲地が開発中【2021年12月】
コメント
コメント一覧 (8件)
ひゅうまさん
現地調査、記事化お疲れさまです!
常盤台や羽沢南一丁目、盛り上がってきましたね!
擁壁がすごかった宅地開発の行方、気になりますね!!
このエリアは私の住むエリアとは少し離れているためあまりタイムリーに行けて無いのですが、
土日で時間が取れるときにその他エリア含めて定期的に見に行ってみたいと思います!
羽沢南2丁目の新しいコインパーキングや、リビオ裏の駐輪場が先オープンしたりと新しい動きもあったので、
今後も注目ですね!
ちなみにですが、西谷側のヨコタテの物件、着工が始まっており少しずつ戸建が完成してました!
くらっしーさん、コメントありがとうございます。
JR直通線の開業から早2年半、ようやく動きが出てきたという感じでとてもワクワクしますね!
擁壁工事中の全7戸分譲地は、今回紹介した物件よりも1年以上遅い時期に販売開始になると思うので、価格がどのくらい高くなるのかも含めて注目していきたいです。
このエリアはこれからも定期的に土地が動いていきそうなので、ぜひ現地調査及びレポートをよろしくお願いします!
常盤台・羽沢南1丁目エリアのみならず、仰るようにハザコク周辺の各地で動きが出てきていますよね!
西谷側のヨコタテ物件、昨年末に記事で紹介した大規模分譲地でしょうか。
35戸が完成すると100人以上が移住してくる計算で、これはかなりの規模感ですよね。
羽沢横浜国大駅の半径1㎞圏内くらい、全方角に目を凝らして動向をチェックしていきたいです!笑
ボリューム感のある面白記事をありがとうございます。
すごいペースで開発が進んでますね。
土地の値段のバラつきの要素には神奈川区か保土ヶ谷区かというのもあるのではないかと推測しております。不動産屋もサラリーマンなのである程度指標が必要でその中で周辺の平均価格や区の平均価格も参考にしているのではないかと考えております。神奈川区と保土ヶ谷区では結構地価の平均値が違いますからね。(しかし路線価は住所ずばりが出るので平均はあまり関係ない?)
しかし、ハザコク周辺は神奈川区としてはかなり外れに位置しているので実体としては保土ヶ谷区ですよね。ハザコク周辺で神奈川区に位置する人は東神奈川の区役所までいかないといけないので保土ヶ谷区の方が便利かもしれません。笑
リビオタワーに神奈川区の出張所が出来れば便利かもしれませんね。
寿司好きさん、コメントありがとうございます。
神奈川区と保土ケ谷区の考察、めちゃくちゃ興味深いですし納得感ありました!
私が記事後半で言及していた5,000万円超え建売住宅はいずれも神奈川区でした(羽沢南3丁目と羽沢町)。
そして、今回紹介した分譲地の中で唯一5,000万円を超えていたのも神奈川区の羽沢南1丁目でした!
寿司好きさんが仰るように、デベロッパー側が所属区の地価を意識して価格設定したことで価格差が生じたのか、それとも買い手側が神奈川区アドレスを求めたことで価格が高騰して道路一本挟んだだけで価格が変わってきているのか、詳細が気になりますね〜!
(個人的には神奈川区アドレスに惹かれる気持ちがわかります笑)
たしかに現状では神奈川区アドレスは不便が多いですね。
バスも電車も東神奈川まで1本で行けるルートが無いというのが辛いところです。
リビオタワーでの出張所開設に期待ですが、以前見た横浜市の回答では”東神奈川への交通アクセスを改善します”といった内容だった気がします。。。
ひゅうまさんにコメント興味深いと言われるとすごく嬉しいですね。笑
土地(住所)ってブランドですもんね。住所に田園調布とつくエリアは隣のエリアの相場より高いと聞いた記憶があったことが引っ掛かりました。
確かに偏見ですが、神奈川区という住所の方が響きは良いですよね。笑
寿司好きさん、コメントありがとうございます。
目からうろこだったので、気づきを頂けて有難いです!
アドレス問題は色々なエリアで聞きますよね。
新築マンションで、相鉄線の瀬谷とさがみ野で2駅しか違わないのに坪単価が大きく変わっていた問題がTwitter上で一時期話題になっていました!(横浜市アドレスの人気・・・?)
神奈川区はちょっと海沿いの雰囲気も感じられて、何となくよさげな感じがします笑
ここ最近急に物件・土地情報がでてきましたね!
自分が物件探してたときはこのあたりは全く出てこなかったのに。
しかも軒並み価格があがっていっている……
個人的には少しずつ人口が増えていく傾向なのが嬉しいですね!
話しは逸れますが、環状2号線を挟んだ羽沢池辺線の工事部分がショベルカー2台体制で土嚢も更に積み上げられてました。
一応進んではいるようですがいつになるのやら…
かとうさん、コメントありがとうございます。
私が探していた時もほとんど出てこなかったので、数年の時を経てようやくという感じですかね!
価格上昇、私も肌で感じています。。。
数年前は4,500万円が一つのラインだったと思うのですが、いまや5,000万円や5,500万円ですもんね。
この前、車で環状2号線を新横浜方面に通ったとき、土嚢やショベルカーがちらっと見えた気がしたのですが、やはり工事をしていましたか!
羽沢池辺線の牛歩ぶりにはヤキモキさせられますね・・・